リーマンショックを振り返る

 まさに、勝者なしともいる英国の国民投票結果。

 EU離脱が多数で勝利したあとで、「EUって何?」とか「EU離脱したらどうなるの?」という検索が爆発的に増えている英国民が心配でなりません。

 日本株については、何らかの政府の介入で若干持ち直すでしょうが、為替は日本だけではどうしようもありません。また、円高を止める要素がまったく無いどころか、さらに円高に向かう要素しかないのも事実です。円安になっては叩かれ、円安になっては叩かれ、ドル円はどんどん下がっていくでしょう。そこをうまく波乗りできる人がうらやましいです。

 ・・・ということで、もう考えるのが嫌いなわたしは、FXをやらないのが一番なのですが、「売り」に専念して、その経過をレポートしていきたいと思います。資金は30万円用意していたのですが、10万円だけ投入し、20万円は現金でとっておくつもりです。とかいいながら使ってしまうんだろうな・・・。

 さて、想定でしかありませんが、英国EU離脱が、このあと「あの話なかったことにして」となっても、円高は止まらないとし、また、日銀の介入があったとしてもドル円を大きく動かすほどのパワーはないし、直近のタイミングもないと思っています。だってそうでしょう、日本だけが円安を望んでいるのですから。他国が協調介入するわけがありません。

 ドル円が100円前後あるいは下回る期間は最低でも半年は続くと思います。7月どころか年内には米国の利上げも無いでしょう。その後のイベントも円高あっても円安なしと見ています。そして、円高のピークは75円をさらに10円超えて65円・・・誰か言っていましたね・・・現実味を帯びてきました。

 さて、ガソリンや海外旅行が安くなる反面、日本に戻ってきた企業はやってられなくなりますね。ドル円が100円を切っただけでもたくさんの会社が倒産しそうです。また、リストラ、就職難が懸念されます。フィギュアもこれまで中国製だったものが人件費の高騰のわりにどんどん出来が悪くなっていったがために日本に工場を帰化させた会社はさらに値上げして売れなくなって消滅してしまうかもしれません。

 どんなにやばい状況なのかをリーマンショックを振り返って見ましょう。ただし、円高の原因は異なります。リーマンショックは経済起因。今回は政治起因。前回はアメリカが自分勝手、今回は各国がそれぞれ自国のことしか考えていない混沌とした時代に突入しています。日本が貧乏くじ引いていることには間違いありませんが。
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 ドル円のレート復活を論じるのは余り意味が無いのかも知れませんが、リーマンショック直前のドル円レートにまで戻るのに3年かかっています。偶然にも有効求人倍率が1倍を割ってから復活するまでのタイミングも同じでした。ただし、正社員の有効求人倍率は低迷するという副作用がありました。これは今現在でも改善されていません。底を打つまでにも3年かかっています。

 英国EU離脱ショックは6年くらい引きずってもおかしくないですね。

では、リーマンショック直後の為替変動はどうだったのでしょうか?
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 リーマン破綻後、13週間かけて底を打ち、その後11週間かけて61.8%に戻しています。合計24週間、約半年ですね。
 EU離脱ショックも半年は尾を引きそうですね。ドル円下落も多少の上下あれど、3ヶ月は続くと推測できるのではないでしょうか?
 
 では、最後に下落幅を乱暴に類推してみようと思います。

 リーマンショック時には、
 108.03円が3ヶ月後に87.14円に下落。下落幅20.89円(△19%)。
 3年後には、75.58円にまで下落。トータル下落幅32.45円(△30%)。

 同じ比率で下落すると仮定すると、
 106.79円が3ヶ月後に86.13円に下落。下落幅20.66円(△19%)。
 3年後には、74.7円にまで下落。トータル下落幅32.09円(△30%)。

 なお、レートはわたしが参考にしたチャートから参照です。ご愛敬。

 以上の前例と、当面の世界情勢の混乱、日本経済の停滞、日銀の焼け石に水感、トランプ候補の張り切り、海外イベントの結果が良くても悪くても円高もしくはトントンな行方、今年はもう無さそうな米利上げ、国際的な自国優先主義から円安の要素は一切感じられません。

 当面ボラリティに気をつけて、レバレッジは小さめ、損切りしっかりで破産しないようにがんばりましょう。

 ドル円が上がるか、下がるかは誰にもわかりません。下がりっぱなしもなければ、上がりっぱなしもありません。取引は自分の判断と自己責任で。


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